完全自動運転が実現されると、交通を取り巻く環境が一変する。交通事故の削減、少子高齢化への対応・生産性の向上、高齢者等の移動支援、国際競争力の強化、渋滞の解消・緩和を目的としているように、課題の解決手段として使えるキーワードである。しかし、現在、やっとレベル3に達したばかりであり（2020/11ホンダレジェンド）、時間軸や環境整備に考察を加えずに、安易に解決手段として提案すると、中身を理解していないことがバレる。使えるセンテンス完全自動運転車の実現は、実現までの期間や実現に伴う法改正などの環境整備の見通しが不透明であるが、☓☓を解消できることから、〇〇に対する有効な解決策である。説明自動運転車とは、人間が運転操作を行わなくとも自動で走行できる自動車で、完全な自動運転車は、行き先を指定するだけで自律的に走行できるようになる。レベルは国際的に統一され、5つに分けられる。レベル1，2はドライバーによる監視、レベル3以上はシステムによる監視となる。2021年に世界で初めてレベル3の型式認定車が販売される。自動運転は、交通事故の削減、少子高齢化への対応・生産性の向上、高齢者等の移動支援、国際競争力の強化、渋滞の解消・緩和を目的としている。【自動運転車のレベル分け】レベル1 運転支援自動ブレーキ、ACC(前の車について走る)、LKAS(車線からはみ出さない)等から、いずれか一つの車両制御を実施レベル2 特定条件下での自動運転機能レベル１を組み合わせて高機能化 (高速道路での自動運転モード機能）レベル3 条件付自動運転システムが全ての運転タスクを実施するが、システムの介入要求等に対してドライバーが適切に対応することが必要（高速道路等、一定条件下での自動運転モード機能を有する「自動パイロット」）レベル4 特定条件下における完全自動運転特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施（高速道路での完全自動運転、限定地域での無人自動運転移動サービス）レベル5 完全自動運転常にシステムが全ての運転タスクを実施課題レベル3までは、自動自動車の出現は相次ぐと思われるが、レベル4以上になると、技術的な問題の他、高次元な安全性の確保や法整備などの課題もあり、普及の見通しは立たない。自動車産業はテスラに始まるパラダイムシフトにより、現在のメーカーの多くは今の形態では生き残れないだろうと言われている。現在のメーカーや国が作ったルールがGoogleやAppleが自動車を作り出した時に、時代にあっているか不透明である。

ETC、ETC2.0、ITSスポット

ETCは利用率が93％と国の成功事例である。情報を相互通信できるETC2.0は使いようによっては、交通制御も可能なため、交通問題、都市問題への解決策の一つとなる。地味な技術ではあるが、国も積極的に推進しているし、ETC2.0は利用が伸び悩んでいるので、有効な利用促進策を書ければ高得点が期待できる。 ETC2.0は、ビッグデータの活用により交通を制御することで、渋滞の緩和や潜在的な危険箇所の特定、災害時の交通制御などが可能であり、道路部門だけでなく安全・安心や防災・減災の解決策の一つとしても使える。普及率100%（義務化）なら、全ての道路を対象としてロードプライシングが可能となる。使えるセンテンス ETCは利用率が2020年末で93％となっている。電子料金収受システムばかりでなく、スマートICの利用など利用者にとっても利便性の高いものとなっている。道路に設置してあるITSスポットで情報を相互通信できるETC2.0は、ETCよりも多彩なサービスを提供している。 ETC2.0は、高速道路の経路割引や一時退却ばかりでなく、ビッグデータ活用による交通支援や大規模災害時の効率的な緊急物資輸送なども期待される。説明 ETCとは電子料金収受システムで高度道路交通システムの一つ。高速道路や有料道路の料金所ゲートで、車載器と無線通信を行い、車種や通行区間を判別して認証や決済を行うシステム。 2020年11月での利用率は93.0％となっている（ETC2.0は、うち24.2％）料金所での一時停止や現金のやりとりが不要になるため、渋滞緩和や割引料金の適用、スマートICの利用など利点が多い。 ETC2.0は全国高速道路の約1,700ヵ所に設置された「ITSスポット」と双方向通信することで、多彩なサービスを実現している。サービスとしては、経路上の広域情報や画像の提供、特車許可における一括申請や自動更新、高速料金の経路割引や一時退出、多くの車両の走行履歴情報をフルに活用した交通支援が挙げられる。将来的には、大規模災害時に通行を制御することにより、人命救助、緊急物資輸送などを効率的に行うことが期待されている。 ETC2.0の一般道へのサービス展開も一部、実施されている。課題現在のところETC2.0のサービスは限定的なので、ETC搭載車がETC2.0へ載せ替えるインセンティブは少ない。 ETC2.0の普及のためには、ETC普及の原動力になった「1000円高速」のような経済対策と合わせたインパクトのある施策が必要 ETC2.0は、ITSスポットと連携し交通情報サービスを受けるため、カーナビとの連携が基本であるため、対応カーナビが必要となる。

BIM/CIMは、測量設計から施工・維持管理までデータを3次元で取り扱おうというものであり、その期待される効果や、遅れているデジタル化へ対応できることから、国土交通省が力を入れているが、一般に浸透・活用されているとは言い難い。現場が3次元データを活用できる環境にないことが、浸透しない大きな原因と考えられる。国が開始してから10年が経っている(2012~)。CIMが出てきた当初は、鉄筋配置が密で取り合いが困難な構造物などが例として出されていた。最近は、BIM/CIMが前提でi-Constructionの進展やデジタル化推進となっているので、BIM/CIMだけで解決策を導いていくのは難しい。使えるセンテンス国では、建設現場の生産性向上を図るi-Constructionの取組において、これまで３次元モデルを活用し社会資本の整備・管理を行うCIMを導入することで、受発注者双方の業務効率化・高度化を推進してきた。 BIM/CIMで単に３次元モデルを活用するだけでなく、最新のICTと連携を図りながら、効率的で質の高い建設生産・管理システムの構築を目指す。 BIM/CIMの活用で、ミスや手戻りの大幅な減少、単純作業の軽減、工程短縮等の施工、現場の安全性向上などが期待され、中長期的な担い手の確保の一助に資する。説明 BIM/CIM（Building/ Construction Information Modeling, Management：ビムシム）とは、コンピュータ上に作成した３次元の形状情報（３次元モデル）に加え、構造物及び構造物を構成する部材等の名称、形状、寸法、物性及び物性値（強度等）、数量、そのほか付与が可能な情報（属性情報）とそれらを補足する資料（参照資料）を併せ持つ構造物に関連する情報モデル（BIM/CIM モデル）を構築すること、及び、構築した BIM/CIM モデルに内包される情報を管理・活用することをいう。令和2年3月には国土交通省が「BIM/CIM 活用ガイドライン（案）」を出している。課題 BIM/CIMの導入・普及を推進するには、生産性における定量的な評価基準を設けて、導入効果を明確にしていく必要がある。 BIM/CIMは3次元データの共有化を前提にしているが、情報の機密性、完全性、可用性についてのルールが明確化されていないため、意図しない編集によりすべての工程でミスを生じるリスクがある。２D情報は未だ使われているため、３Dとの重複管理となり、現場では負担が増えている。

使えるセンテンスこれまでICTや省エネルギー化等が大きく進展してきた。近年ではSociety5.0につながる人工知能(AI)等の新技術も進歩してきている。 IoTやビッグデータ活用の拡大で様々なサービスが創出され、超スマート社会であるSociety5.0へと向かっている。 Society5.0の実現は、〇〇の分野においても大きなインパクトをもたらす可能性がある。〇〇→まちづくり、道路資源の活用、構造物の設計、橋梁の維持管理等々説明 Society5.0とはサイバー空間（仮想空間）とフィジカル空間（現実空間）を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会（Society）のこと。狩猟社会（Society 1.0）、農耕社会（Society 2.0）、工業社会（Society 3.0）、情報社会（Society 4.0）に続く、新たな社会を指すもので、第５期科学技術基本計画で我が国が目指すべき未来社会の姿として提唱された。 Society 5.0で実現する社会これまでの情報社会（Society 4.0）では知識や情報が共有されず、分野横断的な連携が不十分であるという問題があった。 Society 5.0は、IoTで全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、新たな価値を生み出すことで、課題や困難を克服する。また、人工知能（AI）により、必要な情報が必要な時に提供されるようになり、ロボットや自動走行車などの技術で、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題が克服される。 Society 5.0のしくみ Society 4.0では、人がサイバー空間に存在するクラウドサービスにインターネットを経由してアクセスして、情報やデータを入手し、分析を行ってきた。 Society 5.0では、フィジカル空間のセンサーからの膨大な情報がサイバー空間に集積される。サイバー空間では、このビッグデータをAIが解析し、結果がフィジカル空間の人間にフィードバックされる。 Society 4.0では、人間が情報を解析することで価値が生まれてきた。Society 5.0では、ビッグデータの解析結果が人間にフィードバックされることで、これまでには出来なかった新たな価値が産業や社会にもたらされる。課題（Society 5.0は言葉の説明であるため課題はない）

DX（デジタルトランスフォーメーション）

DXをデジタル技術の活用で業務を改革していくもの、と考えると、i-Constructionを一歩進めた概念と言える。国土交通省もインフラ分野のDXを推進しているものの馴染みは薄い。しかし、現政権はデジタルとグリーンを成長の柱に据えており、知識として理解しておかなければならない項目理解するには難しい概念だが、「インフラ分野のDX」は、「デジタル技術によって引き起こされるインフラ分野のあらゆる面での変化」となる。使えるセンテンス新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に時代の転換点を迎える中、データとデジタル技術の活用でインフラ分野のDXを推進し、業務の進め方や組織文化などを変革していかなければならない。説明 DXとは、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することである。インフラ分野のデジタル化は、建設現場の生産性を高めるため、ICT施工やBIM/CIMをはじめとする3次元データの活用等i-Constructionが推進されてきた。 DXは、単なるデジタル化ではなく、これまでの常識にとらわれることなく、公共サービスの変革や、業務、組織、プロセス、働き方を変革し、国民、社会への貢献を目指す取り組みである。インフラ分野においては、今後深刻な人手不足が進むと懸念される一方で、災害対策やインフラの老朽化対策の必要性は高まっている。加えて、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、建設現場においても、3密を避けた新たな働き方へ転換していくことが求められている。国ではデータとデジタル技術を活用し、国民のニーズを基に社会資本や公共サービスを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス建設業界の文化・風土や働き方を変革することで、インフラへの国民理解を促進し、安全・安心で豊かな成果を実現することを目指し、インフラ分野のDXを促進している。課題インフラ関係産業は、そもそもIT投資が低く、また既存システムの老朽化が進んでおり、デジタル変革であるDXの下地ができていない。 DXを進めるには人材育成や組織整備などのIT投資以外の変革も必要になる。 DXにはトップの強いコミットメントが必要だが、強い覚悟を持ってDXを進めようとするトップが少ない。

MaaS（マース：Mobility as a Service）

使えるセンテンス移動のスマート化であるMaaSをこの地域で展開し・・・バス、電車、タクシー、シェアサイクル等をICTでシームレスに利用できるMaaSは・・・スマートフォンのアプリを利用し、決済も電子で行うMaaSは訪日外国人観光客の移動利便性向上に資すると期待されている。説明 MaaSは、ICTを活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ（移動）を1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である。利用者はスマートフォンのアプリを用いて、交通手段やルートを検索、利用し、運賃等の決済を行う例が多い。決済はその都度、それぞれの交通手段に支払われるのでなく、月単位の定額料金の電子払などがある。バス、電車、タクシーからライドシェア、シェアサイクルといったあらゆる公共交通機関を、ITを用いてシームレスに結びつけ、人々が効率よく、かつ便利に使えるようにするシステム MaaSは移動のスマート化である。自家用車以外の交通機関をICTで有機的に結びつけて利用できる。ビッグデータの活用により混雑の緩和や価格設定での交通誘導等で、より効率的な交通マネジメントが可能となる。（コンパクト＋ネットワークやスマートシティを課題の解決手段にした時の手法として使用できる。）アプリ利用や決済の容易さから訪日外国人観光客の移動利便性向上やクラウドからのリアルタイム交通情報提供も期待される。課題公共交通機関の選択手段が少ない地方での展開各交通手段で整備されている法制度等をMaaSでどのように融合させるのか収集されたビッグデータの活用方法

使えるセンテンス ICT技術の活用等による建設現場の生産性向上を目指すi-Constructionは、・・・ i-Constructionの推進により、生産性が向上し、労働者の賃金が上がったり、休暇が増えることで建設産業への就労希望者が増えることが期待される。 i-Constructionが広がることで、施工時期が平準化される。品確法は、適切な工期設定、施工時期の平準化、ICT活用等による生産性向上を受発注者の責務としているが、i-Constructionにより解決できる。説明 i-constructionとは、国土交通省が進めている測量から設計、施工、検査、維持管理に至る全ての事業プロセスでICTを導入することにより建設生産システム全体の生産性向上を目指す取組み i-constructionは、大きく3つの取り組みに分けられている。 ①ICT技術の全面的な活用（土木） ②規格の標準化（コンクリート工） ③施工時期の平準化 i-Constructionは、ICT、BIM/CIMなどが頭に浮かぶが、生産性向上により建設現場の生産性革命を起こし、新3K（給与が良い、休暇が取れる、希望が持てる）を推進しようとするもの。よって、i-Constructionは少子高齢化への対応、担い手不足、労働力不足、安全性の向上などへの解決策となる。課題調査・測量から設計、施工、検査、維持管理・更新までの各建設生産プロセスを担う企業等のプロジェクトへの関与のあり方中小企業ではi-Constructionへ対応するための資金力、技術力が不足している。建設産業は他産業より高齢化が進んでいるため、現場技術員が新しい技術を使うi-Constructionに対応できるのか不透明地方公共団体の職員はi-Constructionを推進するだけの人員が不足している。 CIMは広がってきているが、依然としてICTの活用を前提としていない設計ストックが多い

ICT、交通安全

キーワード・トピックス

2022/2/25 2020/12/17

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